第七回:「血液型性格診断」
みなさんは占いを信じますか? 占い市場の売り上げは年間1兆円を超えるそうです。商売として成り立っているということは、それだけ需要があるというなのでしょう。僕は占いを全く信じませんが、信じることによって人の心を豊かにできるとしたら、占いは癒しの一種ともいえますし、決してバカにできたものではないと思っています。
占いと似たようなものに「血液型性格診断」があります。僕のように占いを全く信じない人でも「血液型性格診断」だけは別と考える人は、残念ながら数多くいらっしゃいます。ちなみに僕は「血液型性格診断」が大嫌いです。大嫌いというと「どうせ木原は××型でしょ?」と、みなさんに血液型を一点読みされてしまうかもしれませんね。
・血液型がA型の人は、綺麗好き
・血液型がB型の人は、自己中心的
・血液型がO型の人は、大雑把
・血液型がAB型の人は、二面性がある
しかし良く考えて見てください。人間は誰しも「多少は綺麗なものが好き」で「多少は自己中心的」で「多少は大雑把」で「多少は二面性がある」ものではないでしょうか? 誰にでも該当するような曖昧で一般的なことを、まるで自分だけに当てはまるように感じてしまう効果を心理学用語で「バーナム効果」といいます。
「バーナム効果」は占いの常套手段でもあります。それによって人を良い気分にさせることができればいいのですが、もしもあなたが就職採用試験の際
面接官「あなたの血液型は我が社の職務に適性がないから――」
と、採用を見送られたらどう思いますか?
就活生「ほう? 御社は最先端の採用基準を取り入れ――」
いやいやいや!そんなバカなことがあっていいのか?? と激怒するに決まってます。
「あー!木原さんB型でしょ? わかるわかるー(笑)」
はぁ~?? 血液型ごときで一体この僕の何がわかるというのだろうか? ということなんですよ! 十人十色、千差万別。今まで歩んできた人生、影響を受けてきた出来事、育ってきた環境。性格形成における重要な過程は人それぞれ全く違うものです。たった4通りのタイプにカテゴライズされ、さも自分のことをわかったような風に語ってもらっては不愉快極まりないということなのです。
今からもう20年以上前のことです。就職の話とは少し違うのですが、僕にもこんな経験がありました。アルバイト先に仲の良い女性がいました。彼女を異性として特別意識したことはなかったのですが、他愛のない会話で「血液型性格診断」の話になって
彼女「私、B型ってダメなんだよね~。なんか生理的に受け付けないっていうかー」
付き合う男性の対象としてB型だけは考えにくいという話でした。若気の至りでしょうか、それを聞いた僕は――
木原(おい、お前が一体どれだけの男を知っているのか知らんが、そんなくだらないことで付き合う人を選んだりすんのかよ――)
と怒りに震え、彼女の胸倉を掴みかからんとする勢いで、このように言い返しました。
木原「へ、へぇ~、良かったー俺О型で。○○さんのことが少し気になってたからさ~・・・・」
そうです。大して好きでもなかったのですが、咄嗟に嘘をついて彼女を口説いてみる方針に切り替えてみました。そして時期が来たら血液型をカミングアウトし、彼女の血液型に対する偏見に完全勝利することを目論んだのです。
動機はかなり不純でしたが、付き合ってからは案外相性もよく、とても楽しく過ごせたと思います。半年後に血液型のことをカミングアウトしました。そこまで時間がかかってしまったのは(この良好な関係が壊れてしまったらどうしよう・・・)本当の事を話しても嫌われない自信を付けるまでに半年もかかってしまったということです。
彼女「なんだー、もっとすごいこと言われるのかと思ったー(笑)」
彼女の反応はこうでした。あまりに僕が神妙な顔つきで言うものだから「既に結婚でもしているのか?」「それとも隠し子でもいるのか?」と疑ったそうです。もちろん血液型詐称に対するお咎めはありませんでした。そりゃそうでしょう。だって好きになったら血液型なんて全く関係ありませんものね?
みなさんも下らない事で人のことを決めつけたり、壁を作ったり、自分の選択肢を狭めたりするのは止めましょう。良く知りもしない人に対する偏見は、その人が育ってきた環境や、個性までをも否定することにもなりかねません。僕もずいぶん大人になりましたので、血液型の話で盛り上がっている時にわざわざ水を差すような無粋な真似はしませんけどね。
麻雀はとても時間のかかる娯楽です。半荘にして30分以上、1日4回打っただけでも2時間以上。それゆえ麻雀の魅力に取り憑かれてしまった人は「学業」「仕事」「人間関係」など、人生において他の何かに使うべき大切な時間を少なかれ犠牲にしてきたことでしょう。それほどまでに時間をかけてきた娯楽です。人それぞれ何か特別にこだわってきたものがあったとしても自然なことです。
デジタルだから―― 攻撃型だから―― 鳴き派だから――
そのこだわりを大雑把にカテゴライズし、人の打ち方をさもわかったような気になって評価するのもいかがなものでしょうか?
占いと似たようなものに「血液型性格診断」があります。僕のように占いを全く信じない人でも「血液型性格診断」だけは別と考える人は、残念ながら数多くいらっしゃいます。ちなみに僕は「血液型性格診断」が大嫌いです。大嫌いというと「どうせ木原は××型でしょ?」と、みなさんに血液型を一点読みされてしまうかもしれませんね。
・血液型がA型の人は、綺麗好き
・血液型がB型の人は、自己中心的
・血液型がO型の人は、大雑把
・血液型がAB型の人は、二面性がある
しかし良く考えて見てください。人間は誰しも「多少は綺麗なものが好き」で「多少は自己中心的」で「多少は大雑把」で「多少は二面性がある」ものではないでしょうか? 誰にでも該当するような曖昧で一般的なことを、まるで自分だけに当てはまるように感じてしまう効果を心理学用語で「バーナム効果」といいます。
「バーナム効果」は占いの常套手段でもあります。それによって人を良い気分にさせることができればいいのですが、もしもあなたが就職採用試験の際
面接官「あなたの血液型は我が社の職務に適性がないから――」
と、採用を見送られたらどう思いますか?
就活生「ほう? 御社は最先端の採用基準を取り入れ――」
いやいやいや!そんなバカなことがあっていいのか?? と激怒するに決まってます。
「あー!木原さんB型でしょ? わかるわかるー(笑)」
はぁ~?? 血液型ごときで一体この僕の何がわかるというのだろうか? ということなんですよ! 十人十色、千差万別。今まで歩んできた人生、影響を受けてきた出来事、育ってきた環境。性格形成における重要な過程は人それぞれ全く違うものです。たった4通りのタイプにカテゴライズされ、さも自分のことをわかったような風に語ってもらっては不愉快極まりないということなのです。
今からもう20年以上前のことです。就職の話とは少し違うのですが、僕にもこんな経験がありました。アルバイト先に仲の良い女性がいました。彼女を異性として特別意識したことはなかったのですが、他愛のない会話で「血液型性格診断」の話になって
彼女「私、B型ってダメなんだよね~。なんか生理的に受け付けないっていうかー」
付き合う男性の対象としてB型だけは考えにくいという話でした。若気の至りでしょうか、それを聞いた僕は――
木原(おい、お前が一体どれだけの男を知っているのか知らんが、そんなくだらないことで付き合う人を選んだりすんのかよ――)
と怒りに震え、彼女の胸倉を掴みかからんとする勢いで、このように言い返しました。
木原「へ、へぇ~、良かったー俺О型で。○○さんのことが少し気になってたからさ~・・・・」
そうです。大して好きでもなかったのですが、咄嗟に嘘をついて彼女を口説いてみる方針に切り替えてみました。そして時期が来たら血液型をカミングアウトし、彼女の血液型に対する偏見に完全勝利することを目論んだのです。
動機はかなり不純でしたが、付き合ってからは案外相性もよく、とても楽しく過ごせたと思います。半年後に血液型のことをカミングアウトしました。そこまで時間がかかってしまったのは(この良好な関係が壊れてしまったらどうしよう・・・)本当の事を話しても嫌われない自信を付けるまでに半年もかかってしまったということです。
彼女「なんだー、もっとすごいこと言われるのかと思ったー(笑)」
彼女の反応はこうでした。あまりに僕が神妙な顔つきで言うものだから「既に結婚でもしているのか?」「それとも隠し子でもいるのか?」と疑ったそうです。もちろん血液型詐称に対するお咎めはありませんでした。そりゃそうでしょう。だって好きになったら血液型なんて全く関係ありませんものね?
みなさんも下らない事で人のことを決めつけたり、壁を作ったり、自分の選択肢を狭めたりするのは止めましょう。良く知りもしない人に対する偏見は、その人が育ってきた環境や、個性までをも否定することにもなりかねません。僕もずいぶん大人になりましたので、血液型の話で盛り上がっている時にわざわざ水を差すような無粋な真似はしませんけどね。
麻雀はとても時間のかかる娯楽です。半荘にして30分以上、1日4回打っただけでも2時間以上。それゆえ麻雀の魅力に取り憑かれてしまった人は「学業」「仕事」「人間関係」など、人生において他の何かに使うべき大切な時間を少なかれ犠牲にしてきたことでしょう。それほどまでに時間をかけてきた娯楽です。人それぞれ何か特別にこだわってきたものがあったとしても自然なことです。
デジタルだから―― 攻撃型だから―― 鳴き派だから――
そのこだわりを大雑把にカテゴライズし、人の打ち方をさもわかったような気になって評価するのもいかがなものでしょうか?